「令和について」

平成に代わる新元号「令和」の時代が5月1日より始まりました。
「令和」の出典は、奈良時代に完成した日本に現存する最古の歌集「万葉集」梅花の歌、32首の序文からとされてます。
これまでは中国古典からの引用でしたが、日本で記された国書に由来する元号は、645年の「大化」から数えて確認できる限り初めてとなります。
「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で、新しい文化、新しい時代を切り開いていくという思いが込められているとのことです。


◆それぞれの文字の意味

「令」は元号に使われるのは初めて、「和」は20回目となります。
新時代を象徴することになる2文字です。

【令の意味】
よい。立派な。清らかで美しい。おめでたい。 言いつける。命ずる。言いつけ。お達し。神のお告げ

【和の意味】
仲よくすること。互いに相手を大切にし、協力し合う関係にあること。 調和のとれていること。


◆「万葉集」とは

「万葉集」は日本最古の歌集です。

全20巻あり、7~8世紀ごろ(奈良時代)に現在の形に近いものにまとめられたと言われています。
「万葉集」は、天皇や皇族、歌人、さらには農民など幅広い階層の人々が読んだ「約4,500首」の歌が収められています。
国語の授業でも取り上げられるので、ご存知の方も多いかと思います。
首相は、万葉集について「幅広い階層の人が読んだ歌が収められており、豊かな文化と伝統を象徴している国書である」と話しています。


◆引用された歌について

万葉集「梅花の歌」の作者は、大伴旅人(おおとも の たびと)といわれています。しかし諸説ありますので、作者不明ということです。
大伴旅人は、飛鳥時代から奈良時代に活躍した歌人で、太宰府長官でもありました。
「梅花の歌」の本文をご紹介します
―万葉集「梅花の歌」―
初春の令月にして、
気淑(よ)く風和ぎ、
梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、
蘭は珮後(はいご)の香を薫(かをら)す。
―万葉集入門より引用一

ちなみに「令月」とは…
【意味】
何事をするにもよい月。おめでたい月。
この歌は730年、大伴旅人の同僚や友人を招いた宴で「梅に関する和歌」を32首、詠まれました。梅の開花とともに、春の訪れを喜んだ内容です。
そのときの序文として、この「梅花の歌」が寄せられたとのことです。
この歌から、新元号「令和」が引用されました。


災害の多かった平成。
安心して安全に暮らせる時代をみんな期待しています。
まさか自分の生きている間に元号が3つも重なるとは思っていませんでした。 昭和から平成、そして令和へ。
平成生まれで驚いていたのに令和生まれからすると二つも前の昭和の世代になってしまいました。 元号が変わったからと言って特に何か変わるわけではありません。
一人一人がしっかりとした意識をもって強く生きていくことが大切だと思います。